無線LANの回線速度をPCで測定する方法と遅い原因の見分け方

PCで無線LANの回線速度を測定しても数値が安定しない、下りだけ遅いといった現象があります。測定条件をそろえ、PC、Wi-Fi、ルーター、回線やプロバイダーのどこに原因があるかを切り分ける方法と改善策を解説します。

公開日 2026-10-06 最終更新 2026-10-06 カテゴリ:ガイド

無線LANの回線速度測定で確認できること

PCで無線LANの速度を測定すると、インターネット通信の下り、上り、Pingを確認できます。下りは動画視聴やWebページ表示、上りはオンライン会議やファイル送信に関係します。Pingは通信相手への応答時間で、数値が小さいほど遅延が少ない状態です。

測定結果が契約中の光回線の案内値より低くても、すぐに回線障害とは限りません。無線LANでは、PCとの距離、周囲の電波、ルーターの性能、利用時間帯などが速度に影響します。

PCで無線LANの速度を正しく測定する方法

  1. PCで不要なダウンロード、動画再生、クラウド同期を停止します。
  2. ルーターに近い場所で測定し、2.4GHz帯と5GHz帯を切り替えて結果を比較します。
  3. 同じ測定サイトと同じPCを使い、時間帯を変えて複数回測定します。
  4. 可能であればLANケーブルで有線接続し、無線LANの結果と比較します。

無線LANだけが遅く、有線接続では速度が戻る場合は、回線よりもWi-Fi環境に原因がある可能性が高くなります。反対に、有線でも下りや上りが大きく低下する場合は、ルーター、回線、プロバイダー側を確認します。

原因1:PCの無線LAN機能や処理性能に問題がある

PCの無線LANドライバーが古い、電源設定で通信性能が制限されている、バックグラウンドで更新処理が動いていると、測定値が低下することがあります。タスクマネージャーなどで通信量とCPU使用率を確認し、OSや無線LANドライバーを更新してください。古いPCでは、最新のWi-Fi規格に対応した無線LANアダプターを追加することで改善する場合もあります。

原因2:ルーターとの距離や障害物で電波が弱くなっている

ルーターとPCの間に壁、床、家具、金属製の収納があると、電波が弱くなり速度と安定性が下がります。特にルーターを床や棚の奥に置くと、電波が広がりにくくなります。できるだけ家の中央に近い、床から離れた見通しのよい場所へ移し、PCとの距離を短くして再測定してください。

原因3:2.4GHz帯の混雑や電波干渉が発生している

2.4GHz帯は壁を通りやすい一方、近隣の無線LAN、Bluetooth機器、電子レンジなどの影響を受けやすい周波数帯です。周囲のアクセスポイントが多い環境では、接続が不安定になったりPingが悪化したりします。ルーターとPCが対応している場合は、干渉の少ない5GHz帯を試してください。ただし、5GHz帯は壁や距離の影響を受けやすいため、場所ごとに結果を比較することが重要です。

原因4:ルーターの性能や設定が通信のボトルネックになっている

ルーターが古い、同時接続する端末が多い、ファームウェアが更新されていない場合、無線LANの処理能力が不足することがあります。ルーターを再起動し、ファームウェアを更新したうえで、使用していない端末の接続を減らしてください。複数の中継機や古いアクセスポイントを使っている場合は、接続先が意図せず切り替わっていないかも確認します。

原因5:回線やプロバイダーが混雑している

夜間や休日だけ速度が遅くなる場合は、光回線の設備やプロバイダーの接続設備が混雑している可能性があります。無線LANの近くで測定しても、有線接続でも同じ時間帯に下り速度が低下するなら、Wi-Fiだけの問題ではありません。平日昼間と夜間に複数回測定し、日時、接続方法、下り、上り、Pingを記録して、プロバイダーへ相談する際の資料にしてください。

原因6:測定サイトや利用中のサービス側で差が出ている

速度測定は、接続先の測定サーバーまでの距離や混雑状況によって結果が変わります。また、動画配信やゲームのサーバーが混雑していると、回線速度が十分でも体感が遅くなることがあります。複数の測定サーバーやサービスで比較し、測定値と実際の利用感を分けて判断してください。

測定結果から原因を切り分ける判断基準

  • 無線LANだけ遅い:電波、周波数帯、ルーターの設置場所、PC側の設定を確認します。
  • 有線も無線も遅い:回線、プロバイダー、ルーターのWAN側接続を確認します。
  • 夜間だけ遅い:回線やプロバイダーの混雑を疑います。
  • 下りだけ遅い:動画や大容量通信の混雑、電波干渉、測定先の状況を確認します。
  • Pingだけ高い:電波の再送、経路の混雑、ゲームや会議サービス側の遅延を確認します。

無線LANの速度を改善するための手順

  1. ルーターとPCを再起動し、OSとルーターのファームウェアを更新します。
  2. ルーターを見通しのよい場所へ移し、PCを近づけて再測定します。
  3. 2.4GHz帯と5GHz帯を切り替え、安定する周波数帯を選びます。
  4. 不要な端末や中継機の接続を減らし、混雑を抑えます。
  5. 有線接続でも測定し、Wi-Fiと回線のどちらに原因があるか確認します。

改善後も有線接続を含めて速度が低い場合は、測定結果を記録して回線事業者やプロバイダーへ相談してください。料金プランや契約変更を検討する前に、時間帯と接続方法による差を確認すると、原因に合った対策を選びやすくなります。