ローカルネットワークの速度測定が遅い原因と確認・改善方法

ローカルネットワークの速度測定で下りや上りが期待より遅い場合、Wi-Fiの電波干渉、LANケーブル、ルーターの処理能力、端末の負荷などが考えられます。症状の見分け方と改善手順を整理します。

公開日 2026-10-03 最終更新 2026-10-03 カテゴリ:ガイド

ローカルネットワークの速度測定で起きる現象

家庭やオフィス内のローカルネットワークで速度測定を行うと、契約している光回線の速度より下りや上りが大きく低く表示されることがあります。Webサイトの表示が遅い、動画が途切れる、ファイル転送に時間がかかるといった症状が同時に出る場合もあります。

ただし、インターネット回線の速度と、端末からルーターやNASまでのLAN速度は同じではありません。まず測定対象がWi-Fi区間なのか、有線LAN区間なのか、プロバイダーを経由するインターネット区間なのかを確認することが重要です。

原因1:Wi-Fiの電波干渉や距離

Wi-Fiは壁、床、家具、電子レンジなどの影響を受けます。周囲のアクセスポイントが多い集合住宅では、同じ周波数帯の電波が重なり、通信速度の低下やPingの上昇、遅延の増加が起こりやすくなります。

ルーターから離れた部屋だけ速度が落ちる場合や、夜間に速度が不安定になる場合は、電波環境が原因である可能性が高いです。2.4GHz帯は遠くまで届きやすい一方で混雑しやすく、5GHz帯は高速になりやすい一方で壁に弱いという特徴があります。

原因2:LANケーブルや接続規格の制限

有線接続でも速度が遅い場合は、LANケーブルの規格や破損を確認します。古いケーブルや品質の低いケーブルでは、通信速度が100Mbpsに制限されることがあります。ケーブルだけでなく、ルーターやパソコンのLANポートが対応する規格も影響します。

速度測定の結果が一定の値で頭打ちになる場合は、リンク速度を確認してください。パソコンのネットワーク設定で100Mbpsと表示されているなら、ケーブル、ポート、変換アダプターのいずれかがボトルネックになっている可能性があります。

原因3:ルーターの性能や設定

ルーターに接続する端末が多い、動画視聴やオンライン会議を同時に行っている、古い機種を長期間使用しているといった状況では、ルーターの処理能力が不足することがあります。複数端末で同時に速度が落ちる場合は、ルーター側を疑います。

ファームウェアが古い場合も、通信の安定性や無線性能に影響します。再起動で一時的に改善しても再発するなら、ファームウェアを更新し、不要な機能や過剰な接続を見直してください。機種変更を検討する際は、Wi-Fi 6などの規格だけでなく、利用人数と同時通信量も確認します。

原因4:端末の性能やバックグラウンド通信

速度測定に使うパソコンやスマートフォンが高負荷状態だと、実際のネットワーク性能を正しく測れません。OSの更新、クラウドへの同期、動画のアップロード、セキュリティソフトの検査などが、下りや上りの速度を消費することがあります。

同じネットワークで別の端末を測定し、結果を比較してください。特定の端末だけ遅い場合は、端末の再起動、不要なアプリの終了、ネットワークドライバーの更新、保存容量の確認が有効です。

原因5:回線やプロバイダー側の混雑

有線LANでルーターの近くから測定しても速度が低い場合は、光回線やプロバイダーを経由するインターネット区間の混雑が考えられます。特に夜間や休日だけ下り速度が低下するなら、利用者が集中する時間帯の影響を受けている可能性があります。

同じ条件で時間帯を変えて測定し、平日昼間と夜間の結果を比較します。複数の速度測定サービスで同様の傾向が出るかも確認してください。Pingや遅延だけが大きい場合は、単純な帯域不足ではなく経路や混雑の影響も考えられます。

原因6:測定方法や測定対象の違い

測定サイトやアプリによって、接続先サーバー、測定方式、表示単位が異なります。また、Wi-Fi接続でインターネット速度を測っている場合、測定結果にはWi-Fi区間と回線区間の両方が含まれます。

契約回線の性能を確認したいときは、ルーターに近い場所で有線LAN接続し、ほかの通信を停止して測定します。宅内の通信性能を確認したいときは、LAN内のパソコンやNAS間でファイル転送などを行い、インターネット速度と分けて判断します。

原因を切り分ける確認手順

  1. 速度測定時に使用している端末、接続方式、時間帯を記録します。
  2. Wi-Fi接続と有線LAN接続で同じ測定を行います。
  3. ルーターの近くと離れた部屋で結果を比較します。
  4. 別の端末でも測定し、特定端末だけの問題か確認します。
  5. 下り、上り、Ping、遅延のどの項目が悪化しているかを確認します。
  6. 時間帯を変えて測定し、混雑による変化があるか調べます。

有線LANだけ正常でWi-Fiだけ遅いなら無線環境、有線でもすべて遅いならルーターや回線側、特定端末だけ遅いなら端末側を優先して確認します。

ローカルネットワークを改善する方法

  • ルーターの設置場所を見直す:床や収納の中を避け、家の中央に近い開けた場所へ移します。
  • 接続帯域を使い分ける:近距離の高速通信には5GHz帯、距離や壁の影響が大きい場所には2.4GHz帯を試します。
  • 有線接続を活用する:ゲーム機、テレビ、NAS、オンライン会議用パソコンなどは可能な限りLANケーブルで接続します。
  • ケーブルとポートを交換する:対応規格が確認できるケーブルを使い、別のLANポートでもリンク速度を確認します。
  • ルーターを更新する:ファームウェアを最新にし、同時接続台数や利用状況に合う機種を選びます。
  • 不要な通信を止める:クラウド同期や大容量ダウンロードを停止してから速度を測定します。

まとめ

ローカルネットワークの速度測定が遅い原因は、Wi-Fiの電波環境、LANケーブル、ルーター、端末、回線混雑など複数あります。まず有線と無線、端末、時間帯を比較して問題の区間を特定し、その結果に合わせて設置場所や接続方式、機器設定を見直すと効率的に改善できます。